日帰り手術のご案内

日帰り手術とは

日帰り手術とは日帰り手術は、入院せずにその日に帰宅できる最先端の手術です。医療技術の発達により、従来は入院が必要だった手術が日帰りで安全に受けられるようになったものです。
手術を受けて病気を完治させたいがスケジュールが厳しい、仕事や家族の介護などで入院が難しいといったことでお悩みの方も、日帰り手術でしたら受けやすいと思います。
日帰り手術では、「家に帰ってからが不安」「本当に大丈夫?」と心配される方もいらっしゃると思います。当クリニックでは、手術法の工夫によりできるだけ痛みや出血を減らし、帰宅した後のサポートや万が一の際の対応などに関しても、豊富な経験を基にさまざまなノウハウを積み重ねています。

日帰り手術のメリット

「日帰りで手術を受けて本当に大丈夫?」とご不安になる方もいらっしゃると思いますが、日帰り手術はさまざまな医療の分野ですでに多くの実績を積み重ねています。本来の手術に劣るものではなく、同等の結果が得られるのはもちろん、日帰りということによる多くのメリットもあります。

生活リズムが崩れない

入院した場合、仕事を休んだり、家事や育児・介護を誰かに任せる必要がでてきます。入院は拘束時間が長いため、生活リズムも大きく崩れてしまう可能性があります。日帰り手術の場合、最小限の拘束時間に抑えることができるため、忙しい方には最適な治療法なのです。また、デスクワークなど軽作業であれば、手術を受けた翌日から仕事復帰も可能である場合がほとんどです。

入院不要

日帰り手術は入院せずに、手術を受けたその日のうちにご帰宅いただけます。入院しないので、不在になる間の準備も不要です。もちろん、ご家族や親族の方に付き添いで宿泊してもらう必要もありません。また入院という行為に伴う精神的な負担もなくなることも大きいと言えます。

経済的負担が軽くなる

入院費がかからないため、従来の手術に比べて治療費の約2~5割が削減できます。さらに、ほとんどの日帰り手術は健康保険適用であり、高額療養費制度も使えます。また、治療内容によりますが、任意保険に加入されている場合には給付金も受け取ることができる可能性もあります。日帰り手術を検討される際には、保険会社に確認してください。

身体にも優しい

日帰り手術は、身体への負担を最小限に抑え、術後の復帰が早く見込める治療法です。レーザー治療や内視鏡を使った低侵襲の手術が多く、最先端の技術や最新設備など高度な医療のもとに成り立っているため、身体に優しい治療法です。

日帰り手術の流れ

STEP1ご予約

初診はご予約の必要はありません。いつでもいらしていただいて大丈夫です。
よりスムーズに初診の診療を受けたいとお考えの場合には、ご予約ください。

STEP2初診・診察

保険証を忘れずにお持ちください。
受付で問診票にご記入いただき、その問診票をもとに診療でお話をうかがい、症状のある部分の視診や触診となります。

STEP3検査

超音波を使ったエコー検査を行い、血管や弁の状態、逆流の有無、血液の流れを確認します。この検査は、痛みやお身体への負担が全くない検査ですので、ご安心ください。

STEP4カウンセリング

下肢静脈瘤の状態を丁寧にご説明し、今後の診療方針についてご相談していきます。
手術ご希望される際には、手術内容について詳しくご説明します。
手術の日時の調整もここで可能ですが、この場で決める必要はなく、ご帰宅してからスケジュールを決めていただくこともできます。

STEP5手術

手術をご予約いただいた日時にご来院いただき、術前検査を行います。
その後、局所麻酔と静脈麻酔を使用します。
手術はウトウトされている間に終了し、手術中の痛みはありません。
手術の所要時間は、片足約30~60分です。

STEP6ご帰宅

手術が終わったら、リカバリールームで少し休憩後にご帰宅となります。
当日は徒歩や公共交通機関を使ったご帰宅が可能ですが、ご自分でお車や自転車を運転されてご帰宅することはできません。

STEP7定期検査

手術後のご来院は、翌日と数日後です。手術内容によりますが、それ以外にも4~7日後にご来院していただく必要が生じる場合もあります。なお、手術後は、弾性ストッキングの着用が4週間以上必要になります。その後、1ヶ月後の診察を受け、それからは1ヶ月ごとに検査を行って経過観察していきます。

術後の注意点

安静

当日はご自宅で安静にしていただきますが、翌日以降は普通に生活いただいて大丈夫です。逆に動かずにいると深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高まるため、適度に動くことが重要です。

包帯とストッキング

手術後、包帯や弾性ストッキングを着用しますが、ご帰宅されてから足先をチェックしていただきます。白くなっていたり、痛みがあったら包帯や弾性ストッキングを少しゆるめます。ゆるめても改善しない場合には、すぐご連絡ください。包帯がゆるみ過ぎた時は巻き直さないでください。その場合は包帯を外し、弾性ストッキングを着用します。

痛み

鎮痛剤と化膿止めの抗生物質をお渡しします。痛みが気にならないようでしたら鎮痛剤の服用は中止して構いませんが、抗生物質は渡された分を指示された通りにきちんと飲み切ることがとても重要です。鎮痛剤については痛みを我慢し過ぎず、早めに服用するようにしましょう。なお、内服薬を使用しても痛みが治まらないようでしたら、すぐにご連絡ください。

処置

傷がほとんどないので、処置は特に必要ありません。当日夜と翌日に氷枕やアイスノンを太腿に当てて冷やすと楽に過ごせる方もいらっしゃいますが、冷やさなければならないわけではありません。なお、薄い麻酔薬を手術で使用するため、ご自宅に戻られてから包帯やガーゼが濡れてくることがあります。濡れてきても心配ありません。

太腿の違和感

術後1~2週間ほど、太腿に違和感やつっぱるような感じが残る場合がありますが徐々に消えていきます。

食事

特に制限はありません。普段通りの食事をとってください。

入浴

当日の入浴やシャワーは禁止です。シャワーは翌日から可能で、入浴は数日後からです。

家事

買い物、料理、後片付け、洗濯、掃除などの家事は、当日の帰宅後から行って大丈夫です。

仕事

デスクワークなど事務系の仕事は翌日から可能です。立ち仕事の場合は、無理に休む必要はありませんが、できれば術後1週間は仕事時間を減らしましょう。

運動

散歩やウォーキング、軽いストレッチなどは翌日から行えます。それ以外のスポーツやダンスは、術後2週間程度控えます。開始時期については医師にご相談ください。

飲酒

術後、3日間は禁酒です。飲酒されると痛みが強くなったり、脱水による深部静脈血栓症を起こす可能性があります。必ず禁酒期間をお守りください。

旅行

2泊程度の国内旅行は術後1週間後から、海外旅行は2週間以上後でしたら可能です。出張や旅行の予定がある場合には、手術のスケジュールを決める際にあらかじめ検討しておく必要があります。

入院希望の方へ

入院希望の方へ日帰りでご帰宅されることがご不安な方、心臓病などの持病がある方、一人暮らしなど帰宅後に身の回りの世話をしてくれる人がいない方のために、提携病院で1泊入院していただき、翌日帰宅していただくことも可能です。お気軽にお申し出ください。
なお、日帰り手術を受けた方に、ご帰宅後に安心して自宅療養していただけるよう、当クリニックでは経過の確認のためのお電話をさしあげています。気になる事がありましたら、なんでもご相談ください。