当院の肛門科診療
当院では、痛くない痔の治療を基本に、患者様のお気持ちやお身体への負担を最小限に抑えた肛門科診療を行っています。診察をする院長は、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本内視鏡外科学会技術認定医であり、年間800症例以上の日帰り手術を行っております。その経験を活かして、丁寧で緻密な治療と、きめ細かい配慮を心がけておりますので、おしりのことでしたら何でもお気兼ねなくご相談ください。
ご不安のない受診のために
痔をはじめとする肛門疾患は、早めに適切な治療を受ければ短い期間で楽に治せるケースがほとんどですが、おしりにお悩みがあっても肛門科受診をためらってしまう方がまだ多いのが現状です。これは、診療内容が具体的にわからないことへのご不安が大きく関係していると思います。おしりの診察では、着衣のまま横向きに寝て、軽く膝を曲げる姿勢をとっていただいています。その上で腰に大きなタオルをかけ、下着を少し下げて必要な部分だけタオルをめくって診察するというスタイルです。リラックスできる姿勢ですし、脱衣や着替えなどの必要はありません。
また、当院は内科と外科を幅広く診療しており、松戸地域のホームドクターです。痔の治療も専門的に行っていますが、それだけをみているわけではないため、お気軽にいらしていただけます。なお、肛門科以外の受診に関しても、お会計の際などにも病名や症状などについてスタッフの方からお話することはありません。その他のさまざまな部分でプライバシーへの配慮をしっかり行っていますので、安心してご相談にいらしてください。
肛門とは
肛門の構造
肛門は直腸とつながっています。その境目は少し内側に入った部分にあります。この境目は歯状線と呼ばれています。歯状線には肛門陰窩という小さなくぼみがいくつかあり、そこに肛門腺導管があります。肛門は皮膚なので知覚神経があって痛みを感じますが、直腸は粘膜なので知覚神経がなく痛みを感じないという違いがあります。
肛門には血管が網目状に広がっていてそれがクッションとなり、弾力性があります。また、肛門は排便時以外にはギュッと閉じていますが、これは括約筋という筋肉による働きによって成り立っています。この括約筋には、内括約筋と外括約筋があります。
肛門の機能
肛門は消化管の終点であり、とても複雑で繊細な構造を持っており、排便をコントロールしています。
食べ物の消化は、口での咀嚼、胃と腸での消化吸収を経て、不要物が便となって直腸に届きます。肛門は状況に応じて収縮と弛緩を繰り返します。肛門の出口を収縮させて便をもれないように貯めて、便意をもよおしトイレに行った際に括約筋をゆるめて便を排出します。肛門は、排泄時に便の硬さや太さなどを感じとることに加え、便とおならを区別しておならだけ排出させるといったデリケートなコントロールもできます。
こうした複雑な機能を担っているため、何らかの異常が生じて痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(穴痔)などの肛門疾患が生じると生活に大きな支障をおよぼします。
当院肛門科の診察の流れ
Step1受付
初診の場合には、症状や受診する科などについて、スタッフからお尋ねすることはありません。
Step2問診
症状などについてお話をしっかりうかがいます。
Step3診察準備
診察台で横向きに寝ていただきます。膝を軽く曲げたら腰に大きなタオルをかけますので、そこで下着を少し下げてください。
Step4診察
外側を視診したら、医師がゴム手袋をつけた指を挿入して内部の触診を行います。
その後は、細い筒状の肛門鏡などで内部を観察します。指や肛門鏡の挿入時には、医療用のゼリーを用いて痛みを起こさないようにしています。
さらに他の検査が必要になる場合もありますが、その際、まずご説明させていただきご納得いただいてから検査を行っています。
Step5診断とご説明
診察の結果をもとに診断を行って、状態についてくわしくご説明し、治療方針についてご相談していきます。
ライフスタイルやお考えなどに合わせ、最善の治療をいっしょに決めていきます。