セルフチェックと検査
手汗・手掌多汗症を含め多汗症は、自覚症状に合わせて重症度を判定できるセルフチェックが可能です。ただし、汗に関する感覚には個人差がありますから、客観的な症状が軽くてもお悩みがあるようでしたら受診して、検査を受け、適切な治療を受けることをおすすめします。
セルフチェック
多汗の症状の有無や重症度を判定するものと、具体的な症状で分けるものがあります。
HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)
多汗の重症度を判定するための指標で、4段階に分けられています。
- まったく気付かず、日常生活に支障がない
- 我慢できるが、たまに支障がある
- なんとか耐えられるが、しばしば支障が生じる
- 耐えられない。常に支障を感じる
※(3)と(4)は重症の指標となります。
手掌多汗症の症状レベル
症状の具体的な内容でセルフチェックするためのもので、レベルが3段階に分けられます。レベル3になるほど重症となります。
レベル1
- 皮膚が軽く湿っている状態。
- 触れると汗ばんでいるとわかるが、見た目の変化はほとんどない。
- 皮膚にツヤやテカリがあるように見えることもある。
レベル2
- 皮膚に汗が水滴になっているのが見た目でわかる。
- 濡れてはいても、汗が流れることはない。
レベル3
- 汗が水滴になり、したたり落ちる。
手掌多汗症の検査
問診でお悩みの内容や症状などについてくわしくうかがった上で、下記のような検査を行います。
汗滴プリント法(ヨード紙法)
汗に反応するヨード(ヨウ素)デンプンを吸収させた紙を用いた検査です。発汗した部分が黒くなるため、その範囲や変色の仕方によって重症度を判定できます。
重量計測法
汗の量を計測する検査です。ろ紙が付いたビニール袋を指定の時間、手に付けて検査します。
換気カプセル法
汗を蒸発させて湿度を測り、多汗症の程度を調べる検査です。手をカプセルで覆ってガスを送気し、検査します。